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[BOOKデータベースより]
「反発し、逸脱し、反抗することにこそ青春の証しがある」―19世紀から20世紀にかけての若者の行動や態度に対する期待や不安が生み出す表象や諸制度、そしてそれに順応したり反抗したりしながら独自に形成されていく若者文化の登場。本書は若者をめぐる社会史・歴史社会学的研究の基本的な共通認識に立つ教育学研究者が、日本・ドイツ・フランス・アメリカのそれぞれの社会的文脈における逸脱と教育の諸現象を具体的に観察しながら、若者の新しい行動様式のあり方を従来とは異なる角度から再検討した興味深い取組み。
プロブレマチックとしての不良青年―序論にかえて
第1章 「左傾学生」の群像
第2章 英雄主義の系譜―「雄弁」と「冒険」の明治四十年代
第3章 書生風俗と身体
第4章 不良・良妻賢母・女学生文化
第5章 一九二〇年代のローカル新聞にみる風紀・「不良」問題
第6章 若者文化における秩序と反秩序―盆踊りの禁止と復興をめぐって
第7章 「男女交際」という言説
第8章 高等女学校同窓会の身体文化―戦時期の実践と記憶の再構築メカニズム
第9章 「エーデルヴァイスの野郎ども」
第10章 十八世紀フランスにおける封印令状と家族秩序の動揺―わが子の監禁を願い出るとき
第11章 アメリカ合衆国における「非行少年」の誕生―一八二〇年代のアメリカ少年保護事情
ディフィカルト・ボーイの輝き―あとがきにかえて