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- やまいぬ
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写真集でもあり、旅行記でもある
星野道夫といえば世界的に有名な写真家で、雄大な自然や野生動物を鮮明に捉えることのできる稀有な人ですが、同時に優れた旅人であり、エッセイストでもあります。
本書は、そんな星野道夫の素晴らしい部分を凝縮した一冊であると思います。
旅の途中(「撮影旅行」だとか「取材」と読んでは無粋)、星野道夫は自然の持つ力強さや、残されたトーテムポールから、ネイティブ・アメリカンの一部族である、クリンギット族に伝わる伝説へ思いを馳せる……その思いを写真、そして文として表現しています。
読了時に感じるのは、冷涼なアラスカの大地の風景、そして旅への羨望であり意欲です。「旅」「自然」という単語に感じるものがあれば、是非ともお手にとってみてください。
[BOOKデータベースより]
苔むした森、蒼い氷河、ザトウクジラの海。太古の気配を残す南東アラスカにワタリガラスの神話を追い、シベリアへと人類の足跡をたどる。アラスカの写真家・星野道夫が遺した最後の物語。シベリアにおける著者の日誌を収録。
ワタリガラスの家系の男
消えゆくトーテムポールの森で
ラスト・アイスエイジ・リバー
鯨の神話は宇宙を漂う
最初の人々
魂の帰還
森に降る枝
氷河期の忘れ物
リツヤ湾の悲劇
熊の道をたどって〔ほか〕