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2011年 12月号
『小説の読み方の教科書』
著者の「真摯さ」に打たれた
潮出版社 出版部 川原文敏

あの『もしドラ』の岩崎夏海に、ダメ元で単行本のオファーをしてみようか─。今から思えば、ただの怖いもの知らずとしか思えないメールを出したのは、あの誰もが知るベストセラーが出版された、翌年の春先のことだった。

中目黒(当時)の仕事場に会いに行くと、仕立ての良いスーツを着こなし、コロンの香りを漂わせた作家みずからが、エレベーターまで出迎えてくれた。

応接室に招かれ、まるで就職試験の面接のようだなと感じながら、執筆依頼したいテーマをプレゼンした。会う直前に無理やりひねり出した三つのテーマだった。反応を気にしていると、しどろもどろになり、喉がカラカラになった。

作家は、じっと腕組みをし、目をつむりながら聞いていた。この姿勢は、相手の話を聞くときの作家のいつもの「真摯さ」であることが何度か会ううちにわかっていったが、最初会う人誰もがかなりのプレッシャーを感じるだろう。

こちらが提案したテーマはすべて却下された。なぜ却下なのかという理由が、理路整然と述べられていく。その間、愛想笑いの一つさえ浮かべられずに─。

執筆依頼を断られるのは編集者は慣れている。脈がないなと直感し、そのままフェードアウトしていくケースは多い。しかし、これほどけんもほろろに断られながら、僕には感じるものがあった。この作家には、妥協を許さない「真摯さ」がある。この真摯な作家みずからが、本当に、書きたい! と思うことを存分に書いたら、どんなに素晴らしいか?

その次の打ち合わせで、岩崎さん自身がA4一枚の企画書を書き上げていた。これでお願いします!─と僕は言った。そうしてできたのが本書である。

なにより、本書には作家の真摯な魂が込められている。「真のエンターテインメントとは何か?」というテーマを真摯に追い続けた結論である。『もしドラ』のヒットは必然の結果だった。作家の思考の道筋と源泉を、本書は示している。

(日販発行:月刊「新刊展望」2011年12月号より)

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