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創作の現場

今月の作品

川の光 外伝
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著者関連商品

川の光
平和な川辺の暮らしは失われた。晩夏、安住の地を求めてネズミ一家の冒険が始まる。足元で脈動する世界に優しいまなざしを向け、柔らかい魂の手触りを伝える物語。
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半島
勤めていた大学に辞表を出し、寂れた島に仮初の棲み処を求めた迫村。月を愛でながら己の影と対話し、南方から流れついた女と愛し合い、地下へ降りて思いがけぬ光景を目にし、現実とも虚構ともつかぬ時間が過ぎていく。耽美と迷宮的悦楽に満ちた傑作長篇。
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不可能
「現在」が亡霊として揺らめいているだけの時間のない世界に舞い戻った、咽喉元に二筋の瘢痕を持つ男。やがて物語は、恍惚の極致へ向かう…。魂が倒錯の世界を挑発する、短編連作集。
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2012年 8月号
松浦寿輝Hisaki Matsuura

今年三月末、東大教授を退任した。「時間を持て余して屈託するのでは、気が滅入るのでは、などと恐れていたけれど、幸いそんなこともなくのんびり。この生活は性に合っているようです。今後は少し充電しつつ、自由に小説や評論を書いていきたいと思います」

ネズミの親子を主人公にした動物冒険物語『川の光』(二〇〇七年刊)は続編「川の光2 タミーを救え!」が読売新聞で好評連載中だが、短篇集『川の光 外伝』がこのほど刊行された。七つの物語に次々登場する『川の光』の仲間たち、一編ごとに異なる作風、ファンタジーの香り、数々の挿画……『川の光』ファンにうれしい魅力満載。一方、本編未読でも短篇小説の妙味を存分に楽しめる一冊だ。

「動物の物語はとても楽しく書きました。でも軽い気持ちで書いたわけではないんです。自分の中で表現の機会がなく眠っていたような世界や感性を解放できたのは大事なこと。ただ、人間が抱える複雑なものはこの文体、イメージでは表現し得ない。生臭さや醜さも盛り込める小説をまた書いてみたいですね」

創作の現場

『川の光』シリーズの主要キャラクターとしてもおなじみのゴールデン・レトリーバー「タミー」と一緒に、書斎にて。「『川の光』のときは仔犬でしたが、今は六歳を超えて顔の毛も白くなってきたほど。物語にまた出演できてうれしかったんじゃないかな」。執筆は詩、小説、評論とジャンルは様々でも、すべてこのデスクトップPCで行う。「(ジャンルによって)使う脳の部分は少し違うのではないかと。私は結構移り気でもあり、いろいろ書くのが精神の健康にも良いという実感を持っています」

(日販発行:月刊「新刊展望」2012年8月号より)

今月の作品

川の光 外伝
その夜、神聖な木のしたに集まった大小の動物たちが、うっとりと空を見上げていた。「いよいよ今晩…」「楽しみだねえ」人気小説『川の光』の仲間たちが大活躍する待望の短篇集。驚きに満ちた七つの物語。
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プロフィール

松浦寿輝
松浦寿輝
一九五四年東京都生まれ。詩人、小説家、批評家、仏文学者。八八年に詩集『冬の本』で高見順賞、九五年に評論『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞、二〇〇〇年に小説『花腐し』で芥川賞、〇五年に小説『半島』で読売文学賞を受賞するなど、縦横の活躍を続けている。他に、エッセイ『散歩のあいまにこんなことを考えていた』、詩集『吃水都市』、小説『不可能』などがある。
愛好するチェスについては、エッセイもいくつか発表している。「先日は某イベントのエキシビジョンでグランドマスターと対戦させていただきました」。各国で買い集めたチェスセットを所蔵。写真はインドネシアの工芸品。

新刊展望のご案内

新刊展望 8月号
新刊展望 8月号
【今月の主な内容】
[懐想] 江波戸哲夫 「時々刻々」と切り結ぶ
[特集] がんばれ会社員! 池井戸 潤/平山瑞穂
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