[BOOKデータベースより]
いつ、どこで、誰の手によって、どのように誕生したのか。関連資料との綿密な比較作業の上に立ち、“各話の読解”と“全体の把握”、“編者の意図”と“読者意識”、“内部の論理”と“外部との比較”といった複合的な視点から、『今昔物語集』の世界を総合的に捉える。
第1部 『今昔物語集』の世界(各話冒頭部の意義―構成と表現の連動性;非仏法部の形成―巻十を基点として;恐怖表現の意義―巻九の生成理由をめぐって;歴史叙述からの解放―巻三十を手がかりに;仏法と王法―巻三十一と王法仏法相依論;事実らしさへの執着―信憑性確保の手法と理由;結語にみる読者意識(1)―主題と合致する結語の実態;結語にみる読者意識(2)―逸脱する結語の生成)
第2部 『今昔物語集』の史的圏域(『世継物語』論―説話化の営み;『拾遺往生伝』論―歴史意識と文学意識;唱導資料と説話集―院政期の説話引用をめぐって;『打聞集』論―説話集としての可能性;金沢文庫本『仏教説話集』論―唱導資料の中の説話集;『長谷寺験記』論―虚構の霊験記・歴史書)
いつ、どこで、誰の手によって、どのように誕生したのか。
関連資料との綿密な比較作業の上に立ち、〈各話の読解〉と〈全体の把握〉、〈編者の意図〉と〈読者意識〉、〈内部の論理〉と〈外部との比較〉といった複合的な視点から、『今昔物語集』の世界を総合的に捉える。