[BOOKデータベースより]
第1章 子ザルの四季―最初の1年(春―生まれたての赤ん坊;夏―広がる子ザルの世界 ほか)
第2章 子ザルたちの成長―1歳からワカモノまで(おっぱいをめぐる母ザルと子ザルのせめぎ合い;1歳の子ザルになっても続く背中でのおんぶ ほか)
第3章 オトナのメスの暮らし(メスの一生;母系血縁メスたちの結びつき ほか)
第4章 オトナのオスの暮らし(群れから出るオス、残るオス;オスの順位と行動 ほか)
解説 霊長類の特徴(ニホンザルとヒトは「進化の隣人」;握る手、つまむ指 ほか)
おっぱいをやめられない子ザル、孫を可愛がるおばあちゃんザル、養子を育てるサル、老眼ザル、子どもの世話に熱心なオスザル、メスザルに支えられる老オスザルの地位…
ニホンザルの様々なエピソードを、豊富な写真と簡明な文章によって活写する。サルの暮らしを満喫できるとともに、サルと人の近さも感じられる一冊であり、子どもから大人まで楽しめる。岡山・神庭の滝のニホンザル集団は半世紀以上、個体識別に基づいた行動研究が継続され、世界的にも大変貴重な群れである。本書ではこの群れに生きたサルたちの歴史を伝える。巻末には霊長類の特徴についての解説も付し、霊長類学、行動研究の入門書としても最適である。