[BOOKデータベースより]
序章 なぜアントニオ・ブエロ・バリェホなのか?―一七世紀から二〇世紀までのスペイン演劇の流れ
第1章 フランコ政権と検閲
第2章 盲目が可視化する権力―『燃ゆる暗闇にて』における神話の解体
第3章 絵画と視線の権力―『ラス・メニーナス』のなかのベラスケス
第4章 敗者の叫びと歴史叙述―『サン・オビーディオの演奏会』における救済
第5章 オーラル・ヒストリーのための戦略―国家のイデオロギーを可視化する『バルミー医師の二つの物語』
第6章 権力と抵抗の関係―『バルミー医師の二つの物語』における内部からの抵抗
第7章 無名の人々の救済―『明り取り』における記憶と歴史
第8章 グロテスクなものの舞台化―『理性の眠り』に描かれるゴヤの幻想と黒い絵
第9章 狂気からの覚醒と過去の責任―『財団』、寓話の解体という寓話
終章 監獄から次の監獄へ―『燃ゆる暗闇にて』から『財団』へ
ブエロ・バリェホは現代スペイン演劇の第一人者。内戦で共和国支持で戦ったが、フランコ側の勝利に終わる。独裁制は戦後も続き、バリェホは国家権力による検閲や暴力への抵抗の体験を戯曲に生かす。その作品は時代と国家の狭い範囲に留まらず、大きな抑圧力をもつ公の歴史、普遍的な「敗者の歴史」を語り伝える。ロルカと並ぶその作品は人々の心をとらえ、いくつもの文学賞を受賞した。本邦初の本格的な紹介。
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