[BOOKデータベースより]
序章(もうひとつのモダニティの可能性;非同期的空間横断性;リレー文化横断と文化的仲介業;近代におけるロシア―日本―中国のリレー文化横断;第1章 可動性と媒介性―ロシア・日本・中国のリレー文化横断;一九世紀以前におけるロシア・中国の文化横断;一九世紀以前のロシア・日本の文化横断;文化仲介者としての日本;日本語からほかのヨーロッパ言語へ;文化仲介者としての日本の役割の復権)
第2章 情動の再パッケージ化―感傷の言説の文化横断ループ(東アジアにおける情の文化横断;劇的な変容;流用のはじまり;感情の入れ物の変換;「始乱終棄」のモチーフ;サバルタンはいかに語らせることができるのか?;感傷は文化を横断できるのか?)
第3章 革命の再空間化―ロシア・ニヒリストのさまざまなる変形(二つの分裂したヴィジョン;さまざまな呼び名をもつ世代;リレーされる革命家の情熱;虚無主義あるいはニヒリズム;虚無党から虚無党へ;「新しい」革命家のモデル)
第4章 人類か個人か―トルストイの人道主義のグローバル文化横断(ヒューマニズム=人道主義への幻滅;トルストイのヒューマニズムの起源;トルストイの宗教的ヒューマニズムの世俗化;人道;ヒューマニズム=人道主義から個人主義への転向;ヒューマニズム=人道主義か個人主義か)
第5章 ハイブリッド化と変容―魯迅の言語改革における文化横断の平行路(中国語の近代化と口語化;ドイツ語か、日本語か―媒介を選ぶ;戦略としての「硬訳」;リレー翻訳の価値;日本語とドイツ語―言語改革への二つの経路;大衆語と口語化;第5章への補遺;エピローグ)
●メディア情報
【書評】『日本経済新聞』(2025.11.8(土)、評・ 藤井省三 名古屋外国語大学教授)
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近代におけるロシア・日本・中国の文化的リレーを読み解く、世界文学研究の最前線!
19世紀後半から20世紀初頭にかけて、中国の文人たちは日本を仲介者としてロシア文学・文化を翻訳・受容し、それぞれの「モダニティ(近代)」を築いていったが、それはどのように行われていたのか。初めて包括的に解き明かす。
ロシアの恋愛小説、ニヒリズムやヒューマニズムといった思想が、日本語訳を経て中国に伝わる過程で、翻訳者はどのような課題や選択に直面したか。ロシア・日本・中国の文学的・文化的概念の変容を丹念に追う。
3言語(ロシア語・日本語・中国語)の一次資料を駆使し、日中露の文学と文化の三角関係を立体的に描き出すことで、従来の「発信―受容」の二項対立を超えた、新たな文化横断のダイナミズムが提示される。
【本書のポイント】
・中国が日本を経由してロシア文学・文化を受容した過程を、3か国の一次資料に基づいて仔細に分析する。
・2国間ではなく3国間の文化交流に焦点を当て、言語と国境を越えて形成された日中露の近代の姿を描出する。
・従来軽視されがちだった「重訳/リレー翻訳」を、文化的媒介として再評価し、その意義を明らかにする。
【二〇世紀初頭における中国のロシア文化受容の大半は日本の仲介によって形成されたものだった。そして日本の文人は、ロシア文化を純粋にそのままのかたちで中国に伝えるたんなる受け身の「パイプ」ではなく、自身の解釈や偏見でテキストを屈折させる「プリズム」だった[…]本書で私が明らかにしたのは、三文化の相互作用において、ある文化が別の文化にあたえたインパクトは、該当の文化現象がとったルートを把握せずには測れないということである。】…序章より
【推薦:沼野充義・東京大学名誉教授】
明治以降、ロシア文学は日本を仲介者として中国に伝わり、広範な影響を及ぼしたが、この「文化のリレー」の包括的研究はこれまでなかった。しかし、中国人の新進気鋭の研究者シャオルー・マーさんは露・日・中の三言語の壁を越え、その成果を英語で世に問うという偉業を成し遂げた。本書は超空間的なモダニズムの伝播と文化変容の複雑な過程をダイナミックに描き出し、近代化の見直しを迫る。〈世界文学〉研究は確実に一歩前に進んだと言えるだろう。
※本書の電子書籍版の発売は予定していま
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