- 維新の残り火・近代の原風景
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- 価格
- 1,980円(本体1,800円+税)
- 発行年月
- 2020年06月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784863292086
[BOOKデータベースより]
私たちの近代は、どのように始まったのか。勝者のつまずき、敗者の無念は今、生かされているのか。歴史の現場を歩き、今と過去をつなげる「残り火」に目を凝らした出色の「維新史ルポ」。中国新聞の好評連載を加筆・再構成。
第1章 グローバリゼーション(下田踏海と華夷思想 吉田松陰;黒船の日本人 サム・パッチこと仙太郎 ほか)
第2章 ナショナリズムとテロリズム(横議のリベラル 阿部正弘の挙;対外危機と真宗説法 僧月性 ほか)
第3章 敗者の系譜(悲運の奇兵隊総督 赤禰武人;幕長戦争一 浜田藩から鶴田藩へ ほか)
第4章 近代の原風景(変遷する勤王 頼山陽という鏡;武士に引導を渡した男 大村益次郎 ほか)
私たちの近代はどのように始まったのか――幕末維新期の足跡は、現代と過去とをつなぐ大火の残り火のように各地に燃えつづけていた。維新で勝者となったはずの長州では、戊辰戦争後に使い捨てにされることに抗議して討伐された兵への追悼が今も続いている。また、東北では〈近代の夜明け〉ではなく、官軍から朝敵とされ続けた苦しみの中にあり、敗者の側に立った歴史観に共感の声が寄せられた。本書は、〈維新〉という生きている歴史の現場を歩いて現地の声に耳を傾けた出色の「維新史ルポ」である。