- 戦下の淡き光
-
WARLIGHT
- 価格
- 2,860円(本体2,600円+税)
- 発行年月
- 2019年09月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784861827709
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[日販商品データベースより]
1945年、うちの両親は、犯罪者かもしれない
男ふたりの手に僕らをゆだねて姿を消した――
母の秘密を追い、政府機関の任務に就くナサニエル。母たちはどこで何をしていたのか。周囲を取り巻く謎の人物と不穏な空気の陰に何があったのか。人生を賭して、彼は探る。あまりにもスリリングであまりにも美しい長編小説。
ときおり、テムズ川の北の掘割や運河で過ごしたときのことを、ほかの人に委ねてみたい気持ちになる。自分たちに何が起こっていたかを理解するために。それまで僕はずっと匿われるように暮らしていた。だが、今では両親から切り離されて、まわりの何もかもを貪るようになった。母がどこで何をしていようと、不思議に充足した気持ちだった。たとえ真相が僕たちには隠されていたとしても。
ブロムリーのジャズクラブでアグネスと踊った晩のことを思い出す。〈ホワイト・ハート〉という店だった。混んだダンスフロアにいると、隅のほうにちらっと母が見えた気がした。振り返ったが、もう消えていた。その瞬間に僕がつかんだのは、興味をあらわにした顔がこちらを見ている、ぼんやりした映像だけだった。(本書より)