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[BOOKデータベースより]
漫画原稿再生叢書は、日本マンガ史における名作・傑作を、現状残されている生原稿を原寸のまま忠実に印刷・製本したあらたなシリーズです。本文用紙にはマンガ執筆ではポピュラーであるケント用紙を用い、作家や編集者による、細部への書き込み、メモ書き、汚れなども再現した、「読む、複製原画」ともいえるものです。第3回配本となる本書では、漫画の神様・手塚治虫の数々の人気作品のうちから、国内外から新たな注目が集まっている「どろろ」をセレクト。漫画の神様による、精緻な筆致を存分にお楽しみください。
[日販商品データベースより]まさに、読む複製原画。
漫画原稿再生叢書第3弾に、漫画の神様降臨!!
「読める」複製原画として、現存する原稿全体を、実際の原稿用紙に近い紙に4〜5色で印刷し、紙を曲げずにすむようノド側を180度開くことのできるコデックス装で製本&箱封入した<漫画原稿再生叢書>シリーズ。
『どろろ』について簡単に説明いたします。
多重で複雑な設定の悲劇的英雄譚
一人の武家・醍醐景光が、権力を掌中にするため、48体の魔神像へと自身の子供を贄としてささげたことから物語は始まる。体のほとんどを魔物に奪われた異形の存在として生まれ、不要のものとして川へと流された嬰児は、彼を拾った医師・寿海により義手や義足を与えられることで、命をつないだ。やがて百鬼丸と名付けられた〈生贄の子〉は、奪われた体躯を取り戻すための旅に出た。
そんな百鬼丸がであったのは、「どろろ」と名乗る孤児。
旅の相棒となったふたりはさまざまな妖異と邂逅しながら、はてなき旅を続けていく。
1967年、小学館「週刊少年サンデー」誌上で連載が開始され、1969年からはアニメ化もされた『どろろ』---。様々な事情により「少年サンデー」での連載は中断され、アニメ化の折には連載媒体が秋田書店「冒険王」誌へと移ります。自身の業績を「漫画に悲劇を持ち込んだこと」とも語る手塚作品のうちでも、『どろろ』はエンタテインメント性と哲学性を混淆しながらも、妖怪退治のアクション漫画の規範を全うする傑作ともいえるでしょう。
今回の<漫画原稿再生叢書>で収録をするのは、血腥き貴種流離譚の冒頭部分- 醍醐景光の地獄堂での契約を描く発端の巻、どろろと百鬼丸のはじめての出会い、一匹の魔物退治と眼球の恢復までを描く百鬼丸の巻の計51ページ分になります。
漫画の神様・手塚治虫の軌跡が存分に味わえるものになっているこれらの作品を、原稿サイズ原寸のまま掲載するべく、株式会社廣済堂による高品質の印刷技術を駆使してまとめるのが、漫画原稿再生叢書版『どろろ』なのです。
綺麗にレストア(修復)がされた誌面とは一味も二味も違う、経年による黄ばみ、シミ、折れ、所々に見られる破れなどを丁寧にスキャン・補正し、可能な限り現物に近い質感を出せるようまとめました。
その魅力を、ぜひ実際にお手にとって直接お確かめください!
協力:手塚プロダクション
【仕様】
A3判、函入、56P
(c)手塚プロダクション 2019