- わたしとあそんで
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- 価格
- 1,210円(本体1,100円+税)
- 発行年月
- 1968年08月
- 判型
- B5
- ISBN
- 9784834001532
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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:5)
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こっこ
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表情豊かな女の子
単色ですが、話しの流れに沿ってだんだんと花開いて行くような感じで
女の子の満面の笑顔やくすぐったい表情になるたびに幸福感が湧いてきます。
シカが女の子にしてみせたことを娘が私に真似するのもまた幸せです。
はらっぱへ遊びに行った女の子は、「ばったさん、あそびましょ」と、草の葉にとまっていたバッタを捕まえようとしますが、逃げてしまいます。カエルも、カメも、リスも、かけすも、ウサギも、ヘビも、みんな捕まえようとすると逃げてしまいます。誰も遊んでくれないので、池のそばの石に腰掛けてじっとしていました。すると、バッタが戻ってきて、草の葉にとまります。カエルも戻ってきて、草むらにしゃがみます。カメも、リスも・・・みんなもどってきました。誰も、もう怖がって逃げたりはしません。シカの赤ちゃんがやってきて、少女のほっぺたをなめます。ぽかぽかと暖かい日差しの中で、女の子と動物たちとのやりとりを描いています。描写が細やかで、女の子の心情の変化が読み手にも伝わってきます。クリーム色を基調とした色使いと柔らかなタッチの挿絵で、とても穏やかな気持ちになります。また、うしろでずっと笑顔の太陽が見守っているのも、大事なポイントかもしれません。最後の女の子の言葉がとても印象的です。「ああ わたしは いま、とっても うれしいの。とびきり うれしいの。」「なぜって、みんなが みんなが わたしとあそんでくれるんですもの。」日常に疲れたとき、ゆっくりとこの絵本を開いてみてください。この作品が気に入った方は、同じくマリー・ホール・エッツの名作「もりのなか」「またもりへ」(以上福音館書店)をぜひ読んでみてください。
(絵本ナビ事務局長 金柿秀幸)
マリー・ホール・エッツは、1895年アメリカ ウィスコンシン州生まれ。
1984年没。
1944年の作品で日本では1963年に訳された「もりのなか」で、つとに知られています。
「もりのなか」は、モノクロームの世界でしたが、他の作品も一色を基調としたものが多く、今回の作品は、クリーム色が基調となっています。
物語は、主人公の女の子が、原っぱに遊びに行くシーンから始まります。
ばったがいたので遊ぼうと思ったのに、逃げてしまいます。
次は、かえる、やはり逃げてしまいます。
そんなやり取りの繰り返しが続きます。
女の子は、仕方ないので池の辺の岩に腰掛けてじっとしていると、さっき逃げていった動物達が寄って来るのです。
その時、女の子は、目で動物達を追い駆けます。
決して動かず、目だけを動かしているのでなかなか気付かないかも知れませんが、その微妙な動きが秀逸。
最後に、動物達と女の子が一緒の空間にいるのを見ると、何とも言えない穏やかな気持ちになることでしょう。
追いかけると逃げるけれど、じっとしてると寄って来るという野生動物達の習性は、まさに真実。
マリー・ホール・エッツの幼少期に動物達と親しんだ実体験が、この作品の原点なので、なおさら真実味を帯びて語りかけていきます。
優しい絵に加え、後ろから覗いている太陽も良い味を醸し出していて、安心して読み聞かせできる古典的作品としてオススメします。(ジュンイチさん 40代・広島県 男の子12歳、男の子6歳)
【情報提供・絵本ナビ】