[BOOKデータベースより]
怪異は、恐怖の対象として忌避されると同時に、好奇心を刺激して多くの人々を魅了してきた。怪談師、心霊術、分身、透明人間、『トワイライトシンドローム』、「意味が分かると怖い話」―怪異が娯楽や趣味としても受容されてきたことを、多角的な視点から照らし出す。
第1部 怪異を語る(幽霊に萌える、怪異で遊ぶ;語り継がれる狸合戦―阿波における憑依と遊戯;怪談師の時代;「意味が分かると怖い話」とは何か―「似ている話」を探して、作って、読み換える、遊び)
第2部 怪異を表現する(分かたれた「己」で、遊ぶ―森〓外「不思議な鏡」が映し出す分身譚の愉しみ;大正、“霊交術事件”の夏―奇術としての心霊術;透明人間現る―隠れる物語から露わにする物語まで)
第3部 怪異を操る(一九八〇年代の「こっくりさん」―降霊の恐怖を払拭する「キューピッドさん」の戦略;怪異と「遊ぶ」装置―『トワイライトシンドローム』を手がかりに;怪異に学び戯れる人々―妖怪文化を育む虚構の共同体に着目して)
特別座談会 怪異を創る楽しみ
怪異は、恐怖の対象として忌避されると同時に、好奇心を刺激して多くの人々を魅了してきた。怪談師、心霊術、分身、透明人間、キューピッドさん、「意味が分かると怖い話」――。怪異が娯楽や趣味としても受容されてきたことを、多角的な視点から照らし出す。