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[BOOKデータベースより]
今日の国際政治は、国家が国力を用いて国益を実現するために角逐する過程としてとらえられるものではない。グローバル・イシュー(国境をこえる市場経済、地球環境破壊、テロリズムなど)に対する領域主権国家の問題解決能力には、限界がある。同時に、内政不干渉原則にもとづき、国際社会の関与を拒否してきた「国内問題」そのものの範囲が縮小し、国際社会の関与を認める「国際問題」の範囲が拡大している。「国境なき国際政治」の現実を多面的に分析することを通じ、リアリズムに代わる国際政治像をここに提示する。
国境なき国際政治
[日販商品データベースより]グローバル化における地球公共財の衝突―公と私の調整
レジーム・コンプレックスと政策拡散の政治過程―政策アイディアのパワー
多国間主義から私的レジームへ―マルチステークホルダー・プロセスのジレンマ
地球公共財とNGO―地球気候の安定化と生物多様性の保全を求めて
グローバル化とシティズンシップ―移住労働者と越境する世帯
体制移行と民族紛争の発生
国際問題としてのマイノリティ
主権とヨーロッパ統合―主権の絶対性・一体不可分性・永遠性を中心に
領域管理と国際秩序―「新信託統治」が問いかけること
帝国は国境を越える―国際政治における力の分布
人権と人道の時代における強制外交―権力政治の逆説
創立50周年を経た日本国際政治学会が、21世紀における日本の国際政治学の水準を示し、今後の研究の方向性を指し示す論文集。本巻は、非国家主体を中心に、リアリズムの国際政治観に対する挑戦を集大成する。