本・コミック: ぼく、お月さまとはなしたよ/フランク・アッシュ山口文生:オンライン書店Honya Club com

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ぼく、お月さまとはなしたよ

価格: 1,320円（本体1,200円＋税）
発行年月: 1985年01月
判型: Ａ４
ISBN: 9784566002562

　ある夜のこと、クマくんは空のお月さまを見上げて、お月さまにお誕生日の贈り物をあげたいな……と思います。お月さまに話しかけても返事がないので、クマくんは川を渡り、森を抜け、山に登って叫んでみました。「こんばんは！」すると、「こんばんは！」。「たんじょう日、いつですか？」すると、「たんじょう日、いつですか？」……。お月さまはクマくんが言ったとおりに答えます。

　「やまびこ」という自然現象がユーモラスに描かれた、可愛らしいクマくんのお話です。まったく同じ返事が戻ってきても、クマくんはそれがやまびことは知らず楽しく会話を続けます。一見、こっけいな光景に思えるかもしれませんが、静かな月夜にたたずむクマくんの、純粋で一生懸命な姿に魅了される読者も多いことでしょう。お月さまと話すときのクマくんの表情には、平安が満ちています。お月さまへの贈り物は、一体何だったのでしょう。それは、クマくんが欲しかったものでもありました。落ち着いた青が基調のイラストからは、月夜の静けさが伝わってきます。――（ブラウンあすか）

『HAPPY BIRTHDAYMOON』が原題。
この意訳も素敵です。
明日がお誕生日のくまくんが、お月さまと話したというストーリー。
もちろん、本当に会話したわけでなく、
たまたまやまびことなって聞こえて、
それが素敵な会話になっているのが素敵素敵。
くまくんの素朴さと優しさがとてもキュートな展開へと導きます。
お月さまが帽子をかぶったシーン、まさに奇跡の光景ですが、
その帽子がくまくんにもピッタリというのも、
これは偶然ではないでしょうね。
どこまでも温かく、ほっこりのエピソード。
くまくんの一人芝居でもありますが、なんて豊潤な会話。
お月さまへの愛情をたっぷり体感させてもらいました。
幼稚園児くらいから、満月の日に。（レイラさん　50代・兵庫県　男の子30歳、男の子27歳）