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- 時間の言語学
-
メタファーから読みとく
ちくま新書 1246
- 価格
- 836円(本体760円+税)
- 発行年月
- 2017年03月
- 判型
- 新書
- ISBN
- 9784480069504
[BOOKデータベースより]
時間は抽象なので、私たちが時間を認識するとき、なにかに「見立て」るしかない。この「見立て」つまりメタファーを分析することで、“時間”を具体的に意識化することができる。近代において最も強固な「見立て」は“時は金なり”のメタファー。コーパスや、具体的なテキスト(「吾輩は猫である」「モモ」等)を探り、私たちが縛られているさまざまな時間のメタファーを明らかにした上で、新しい時間概念(「時間は命」)を模索したい。
第1章 時間をことばで表すと―『広辞苑』vs.『新明解』(『広辞苑』の定義の変遷;『新明解』の挑戦)
第2章 「時間」と「とき」(ときの意味―ゆったりと流れるもの;時間の意味―計量されるもの;「時は金なり」は「時間は金なり」?)
第3章 時間経過の認識論(哲学者たちは時間をどう思索したか?;時間はどう流れるか)
第4章 時間のメタファー(時は金なり;時間に追われる;時間のネットワーク―時間のことばの全体像)
第5章 新たな時間概念を求めて(“時間は命”;時間の円環を取り戻す)
私たちが頭の中で時間をどのように考えるのかを、数多くの実際のことばの分析によって明らかにし、無意識的に使われるメタファーの仕組みを解明することで、ことばと認識の関係を白日の下にさらす。
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物理学でも哲学でもない、言語学からみた時間論。〈時は金なり〉等、現代人が縛られているメタファー(隠喩)を明らかにする。