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[BOOKデータベースより]
存在は、つねに外見から判断されるものでしょうか?ものごとは、しばしば外見で判断されます。言葉やしぐさによって、ひとは他者の考えや感情を知ります。感じることも使うこともできないなら、ものごとはわたしたちにとって現実味をもたないのです。たとえば、パンクしたボールはボールといえるでしょうか?外見はときにひとをあざむきます。外見はそれがこうだろうと思わせるものとはまったく一致しないこともあるのです。わたしはごく小さな胚としてこの世に誕生し、やがて成長して大人になり、最後には灰になってしまいます。どれがほんとうのわたしなのか、どうすれば知ることができるのでしょうか?―。
一と多を考える
有限と無限を考える
存在と外見を考える
自由と必然を考える
理性と情動を考える
自然と文化を考える
時間と永遠を考える
わたしと他者を考える
肉体と精神を考える
能動的と受動的を考える
客観的と主観的を考える
原因と結果を考える
フランスで数々の賞を受賞、世界19カ国で翻訳された、初の哲学絵本がついに日本に登場。「有限と無限」「時間と永遠」「肉体と精神」など、12組の反対語を取り上げて考える。「哲学力」が目覚める1冊。
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「哲学」と「絵本」。そんな組み合わせってありえるの?だって哲学って言ったら、やっぱりちょっと難解なイメージがあるし・・・第一絵本で哲学の何をつたえてくれるんだろうって思いますよね。でも、この表紙の絵にはかなり興味を惹かれてしまいます。中を開いてみれば、やっぱり今まで見た事のない、経験したことのない絵本。その内容にあっという間にひき込まれていってしまいます。例えば「自由」という言葉と「必然」という言葉がイメージを喚起させてくれるイラストと一緒に並んでいます。「うーん、二つの違いはなんだろう。断然自由の方が好きだけど・・・」と考え始めると、「必然を考えることなしに 自由は存在するのでしょうか」とくる。そこには、金魚鉢を飛び出した金魚の絵。あれ?なんか頭の中がぐるぐるしてきたぞ。そうすると、そのぐるぐるを整理してくれるような、或いは更にぐるぐるさせてくれるような解説が入るっていう流れ。他にも「有限と無限」とか、「存在と外見」、「わたしと他者」などなど。そう、どれも反対の言葉が並んでいるのです。何かを考えるということは、反対のものを考えるということを含んでいる・・・ということで、この本はそうした反対のことを立ち止まって考えながら、いつのまにか「哲学をする」体験をしてしまっている絵本なのです。なるほど!哲学って、もしかしてもっと身近なもの?こんな風に一つの物事を二つの側面から考える習慣があったら、子どもの頃、学生の頃、もっと楽に、そして自信を持って生きられたんじゃないかなあ、と思ってしまうのです。だからこの本を自分自身で充分に楽しんだ後は、かみくだきながら息子と一緒に考えてみようと決めました。先に発売されている同じシリーズの『愛すること』『生きる意味』は、もっと具体的な経験と重ねあわすことができて、みんなでわいわい楽しめる2冊です。フランスでは数々の賞を受賞し、世界19カ国で翻訳され、シリーズ累計部数30万部を超える大人気絵本がいよいよ日本にも登場、ということだそうで。素直にこの絵本に出会えたことが嬉しくなります。
(絵本ナビ編集長 磯崎園子)
そもそも哲学って何?哲学を学ぶと、何の役に立つの?というのが、私のレベルです。
そんな私でも、ちょっと楽しく読めました。全身タイツのキャラのおかげで、難しい言葉の意味が、なんとなくわかるような感じです。キャラのポーズや小道具にも凝っていて見飽きません。
いろいろな考え方がありますが、どれが正しくて、どれが間違いということはありません。じっくり「考える」ことが、大切なんだなと思います。
おしゃれでかっこいい絵本です。
(どくだみ茶さん 40代・秋田県 女の子11歳)
【情報提供・絵本ナビ】