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[BOOKデータベースより]
砂漠に囲まれた「西の街」では、可憐な花をその身に映し、人々を虜にする美貌の種族“フィオーレ”が存在していた。彼らは生きた宝石として珍重されており、王や貴族など、特権階級の鑑賞品として愛でられていたが、その中でもオルティシアは最も美しいフィオーレと謳われていた。そんなある日、オルティシアは国交交渉で「月の都」から訪れた次期主首の呼び声も高い、執政官のジンを歓待することになる。人見知りで遠慮がちなため、晩餐の席でうまく振る舞うことができないオルティシアに、ジンは優しく語りかけ、緊張をほぐしてくれた。そんな優しさに惹かれ、ジンの帰国後も想いを募らせるオルティシアだったが…?