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「天皇機関説」事件

集英社新書 0878D

集英社
山崎雅弘 

価格
836円(本体760円+税)
発行年月
2017年04月
判型
新書
ISBN
9784087208788

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安倍政権の暴走により、立憲主義の崩壊が叫ばれているが、戦前にも事実上の機能停止に陥ったことがあった。この事件以後、日本は破局的な戦争へと向かう。現在とのあまりの類似点に戦慄を覚える一冊。


内容情報
[BOOKデータベースより]

「天皇機関説」事件は、この学説を主張する憲法学者の美濃部達吉への、天皇を崇拝する退役軍人や右派政治家の攻撃が発端となっている。一九三五年二月に始まり、約半年にわたる「機関説」排撃運動の中で、美濃部に対する政治的な弾圧が行われただけでなく、言論や学問の自由も奪われ、立憲主義が事実上停止した。その結果、「権力の暴走」を止める安全装置が失われ、日本は破局的な戦争へと突き進む。この事件は、社会がどのように「壊れて」いくのかを物語る昭和史の重要な分岐点である。現在の政治・社会状況との類似点の多さに戦慄が走る…!

第1章 政治的攻撃の標的となった美濃部達吉(貴族院の菊池武夫が口火を切った美濃部攻撃;美濃部攻撃の陰の仕掛け人・蓑田胸喜 ほか)
第2章 「天皇機関説」とは何か(天皇機関説と天皇主権説(天皇神権説);上杉慎吉と美濃部達吉の「機関説」論争 ほか)
第3章 美濃部を憎んだ軍人と右派の政治活動家(「陸軍パンフレット」に対する美濃部の批判;軍人勢力各派は「機関説問題」にどう反応したか ほか)
第4章 「国体明徴運動」と日本礼賛思想の隆盛(次第に追い詰められた岡田啓介首相;急激に力を持ち始めた「国体」というマジックワード ほか)
第5章 「天皇機関説」の排撃で失われたもの(窮地に立った岡田内閣と第二次国体明徴声明;天皇機関説事件から二・二六事件へと通じた道 ほか)

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