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[BOOKデータベースより]
「じゃあ、シゲノブ。みんなに挨拶して」「あ、はい」進平改めシゲノブは、十数人のホストがずらりと並ぶその光景に、やはり自分は場違いな人間であることを自覚した。「ええと、シゲノブです。この世界のことは何もわからずに飛びこんできました。一生懸命に頑張りますので、よろしくお願いします」新入りのホストが車椅子という瞬時には理解しがたい事態に直面し、店内には戸惑いと動揺が渦巻いた。―「一車椅子ホスト」より。車椅子ホストの挫折と成長を描いた青春小説。
[日販商品データベースより]車椅子ホストのシゲノブが主人公。大学卒業後、就職が決まらぬまま上京し、ひょんなことからホストになった。客から障害者は席に来るなと言われたり、テレビに取材されたり、「障害者」というレッテルに振り回されながら、ホスト稼業に精を出していた。シゲノブは、歌舞伎町はレッテルをはられた人間の坩堝だと気づいていく。ホスト、風俗嬢、LGBT……。そんな人たちとの交流や恋愛を通じて、シゲノブが変わっていく。
主人公の進平は、子どもの頃から車椅子で生活している。大学を卒業したものの、就職が決まらないまま上京し、新宿歌舞伎町のハローワークを訪ねることに。ところがその途上で、ひょんなことからホストと口論になり、ホストクラブで働くことになった。源氏名は「シゲノブ」。
シゲノブには、よく見る夢があった。車椅子から立ち上がり、歩き出すことができた瞬間、蛇のような触手が何本も伸びてきて足元に絡みつき、身動きが取れなくなる。物心ついたころから、繰り返し見てきた夢……。
客の女性から障害者は席に来るなと言われたり、車椅子ホストは珍しいからとマスコミに取材されたり、「障害者」というレッテルに振り回されながら、ホスト稼業に精を出していた。
ホストクラブで働くうちに、歌舞伎町はレッテルをはられた人間たちの坩堝だということに気づく。ホスト、風俗嬢、LGBT……。夢にうなされながら、そんな人たちとの交流や恋愛を通じて、シゲノブは変わっていく。
目次より――
1 車椅子ホスト
2 アヤとリナ
3 同伴出勤
4 レッテル
5 テレビ取材
6 ナンバー入り
7 卒業