[BOOKデータベースより]
夏休み、海にやってきた少女。ひっくりかえしたバケツの中から、ある日、声が聞こえてきます。「わたしに、このバケツをかしてね。」海と同じ色のバケツは、ほんのりと光っていました―。いつまでも心に残る、夏のものがたり。永田萠描きおろしポストカードつき(初版限定)。
[日販商品データベースより]バケツを持って、お母さんと海に遊びにやってきた少女が出会った、「なみのむすめ」。なみのわかものと結婚するため、ひっくり返したバケツの中で、うみのあわのドレスを編んでいる、というのです。少女はバケツを貸してあげました。
夏が終わる日、少女が浜辺に見に行くと、白いドレスの小さな女のひとがバケツのそばに立っていて、少女にお礼をいいました。すると、なみのわかものが、寄せてきて、なみのむすめを海に連れていきました。
バケツの中には、貝がらがひとつ入っていました。少女はそれを、ずっと大切にもっていたのでした。
清楚なウェディングドレスに憧れた世代であれば誰しも、花嫁さんが人生のゴールだと疑わなかった子どもの頃を思い出すのではないでしょうか。ホワイトベージュの砂丘に浜昼顔、紫に染まる海に美しい娘、夏の終わり、夕焼けに染まる海を見つめる女の子の後ろ姿。あわただしい日常に追われながらではなく、紅茶をいただきながら読むのにすすめます。(えれふぁんてせんべいさん 30代・東京都 )
【情報提供・絵本ナビ】