- 透光の樹
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- 価格
- 528円(本体480円+税)
- 発行年月
- 2002年05月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784167373139
[BOOKデータベースより]
「心に決めてたんです…わたし、郷さんの娼婦になるって」25年ぶりに再会した中年男女の激しく一途に燃える愛。汲めども尽きぬ恋心と、逢瀬を重ねるたびに増してゆく肉の悲しみを、著者渾身の熱い文体で描き、第35回谷崎潤一郎賞を受賞。すべての現実感が消えるほどの「結晶のような」透明な恋の物語。
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【1987年05月発売】

ユーザーレビュー (2件、平均スコア:5)
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「3 SPECIAL BOOKS」レビューコメント
【その他】 デビュー前、長編の書き方を学ぶために写本した一冊。大人の男と大人の女の、行き止まりと再生と過去と未来が、北陸と東京を舞台に繰り広げられる。びっちり詰めて原稿用紙に三百枚と少し。「三百枚あれば男と女の出会いと別れと一生が書けるんだ」と知って、最後の一行で震えた。盗みたいワザが山のようにあった。ひとつの世界を極めたひとの書く文章はただ美しかった。なので長編を書く際、三百枚を超えると「無駄なこと書いてないか?」と自問する。三百枚の重みは、まだこの手に残っている。先人の仕事は偉大だ。今日も頭に声が響く。なにやってんだ、無駄がいっぱいだ、なんとかしろよ、五百枚? ふざけんなサクラギ。
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「3 SPECIAL BOOKS」レビューコメント
【その他】 デビュー前、長編の書き方を学ぶために写本した一冊。大人の男と大人の女の、行き止まりと再生と過去と未来が、北陸と東京を舞台に繰り広げられる。びっちり詰めて原稿用紙に三百枚と少し。「三百枚あれば男と女の出会いと別れと一生が書けるんだ」と知って、最後の一行で震えた。盗みたいワザが山のようにあった。ひとつの世界を極めたひとの書く文章はただ美しかった。なので長編を書く際、三百枚を超えると「無駄なこと書いてないか?」と自問する。三百枚の重みは、まだこの手に残っている。先人の仕事は偉大だ。今日も頭に声が響く。なにやってんだ、無駄がいっぱいだ、なんとかしろよ、五百枚? ふざけんなサクラギ。
デビュー前、長編の書き方を学ぶために写本した一冊。大人の男と大人の女の、行き止まりと再生と過去と未来が、北陸と東京を舞台に繰り広げられる。びっちり詰めて原稿用紙に三百枚と少し。「三百枚あれば男と女の出会いと別れと一生が書けるんだ」と知って、最後の一行で震えた。盗みたいワザが山のようにあった。ひとつの世界を極めたひとの書く文章はただ美しかった。なので長編を書く際、三百枚を超えると「無駄なこと書いてないか?」と自問する。三百枚の重みは、まだこの手に残っている。先人の仕事は偉大だ。今日も頭に声が響く。なにやってんだ、無駄がいっぱいだ、なんとかしろよ、五百枚? ふざけんなサクラギ。
桜木紫乃/作家
3 SPECIAL BOOKS掲載日:2013/03/14
【情報提供・3 SPECIAL BOOKS】