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[BOOKデータベースより]
「歴史的・伝統的」/「高度資本主義的」重層システムの社会のなかで、「近代的」な“責任ある主体”を前提する刑法は大きく揺らいでいる。頻発する「わけのわからない」犯罪が示すものを、フッサール現象学を援用して把捉する。
第1章 「生活世界の刑法学」の方法―世界とは自分のことなのだ
第2章 システムとはなにか―高度資本主義/伝統性という二重性の狭間で
第3章 法言語のなかの人間/システムのなかの人間―歴史的な視点から
第4章 ふたつの人間像の「ずれ」―“匿名”のためらい
第5章 システムの侵入と刑法の解体―近代刑法の矛盾と破綻とは
第6章 システムに刑法は追いつくか―社会の未来/刑法の未来