- ジオラマ
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- 価格
- 572円(本体520円+税)
- 発行年月
- 2001年10月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784101306315
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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:3)
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sige
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あの人はどんな裏の顔を持っているか
短編は書く方も難しいだろうが読む方もその短い文章から作者の言いたいことを探るのは難しい。
この本のテーマは作者あとがきで、「地面に埋まった石ころを剥すとその下には地上とは全く違う世界がある。“石をめくる”という一瞬の操作で異世界へ飛び込む。」と書いてある。つまりこの短編集は、表面からは分からないけど本当はこうなんだよという例をあげている。表題作『ジオラマ』はマンションのすぐ下の階の女と関係する男。まさに床板一枚下は異世界。妻は知る良しもない。
[BOOKデータベースより]
ベルリンのガイドで生計を立てる、美貌の男、カール。地方銀行に勤める平凡な会社員、昌明。金のため男に抱かれることに疲れ始めた、カズミ。退屈な生活。上下運動を繰り返す、エレベーターのような日々。しかし、それがある時、一瞬にして終焉を迎える。彼らの目の前に現れた、まったく新しい光景。禁断の愉悦に続く道か、破滅の甘美へと流れゆく河か。累卵の如き世界に捧げる、短編集。