- マレスケの虹
-
- 価格
- 1,650円(本体1,500円+税)
- 発行年月
- 2018年10月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784338287180
[BOOKデータベースより]
敵か味方か―。戦争はどっちかにつかなきゃならない。もちろんぼくは、アメリカの側に立っているつもりだ。だけどふしぎなことに、あっちがつかせてくれない。日本はぼくらを裏切り、アメリカはぼくらを疑っている。1941年12月、ハワイ―ぼくらは、ぼくらの国の「敵」になった。
[日販商品データベースより]第二次世界大戦期のアメリカ・ハワイ。日系二世の少年マレスケは、よろず屋を営む祖父の元で貧しくも平和に暮らしていた。だが、1941年12月、日本軍による真珠湾攻撃を境に環境は激変してしまう……。
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森川成美作品を読むのは初めてのことだ。この作品を読み前に、モーパーゴが児童移民を描いた『希望の海へ』を読んでいた。
『マレスケの虹』を詠み始めた瞬間、モーパーゴと通じるものがあると思った。
その通じるもののが何なのかしばらく考えてみて、わかったことがある。それは「抗う」ということ。
二つの作品に共通しているのは、市井に生きる人たちの戦争、移民、そして時代や環境に押し流されそうになった時の出来得る限りの抗い方だ。
私たちは、生活の中で生き抜くために、何かしら意に添わないけれど、あきらめなくてはいけないことが出てくる。その時に「しかたがない」と言って何もしないまま従うのと、極限状態であっても何かしら自分を貫く行いをするとでは違うのだ。
この作品の中の主人公のマレスケの兄・広樹の生き方が印書深かった。戦争時、私がこの家族の中にいたら、きっと私は広樹と同じような選択をしてしまう人間な気がする。
国籍・人種を考える前に、一人の人間であることをまず思う。本を読んで、自分自身の中にある変えられるもの・変えられないものを考えた。良い作品との出会いに感謝したい。(はなびやさん 50代・愛知県 男の子18歳)
【情報提供・絵本ナビ】