- 伊藤整日記 2
-
1955ー1956年
平凡社
伊藤整 伊藤礼
- 価格
- 4,620円(本体4,200円+税)
- 発行年月
- 2021年04月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784582365320

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[BOOKデータベースより]
戦後文壇代表者の奮闘十八年の記。第2巻は、「感傷夫人」「若い詩人の肖像」を終え、「氾濫」を始め、『ユリシーズ』改訳、『文壇史』継続、全集を出し、文学全集の編集に参加、対談、賞の選考、講演旅行、税務署との交渉に飛び回る。
一九五五年昭和三十年(一月 『ユリシーズ』上巻終わる。ジャパン・クォータリー第二章。群像の対談、高見と。世界の座談会、辰野、吉村、福田。河出『伊藤整全集』のプラン出来る。;二月 『ユリシーズ』下巻の翻訳に集中。河出『伊藤整全集』のことで光文社、中央公論社、講談社などと紳士協定。礼また喀血する。坂口安吾が脳溢血で急死。;三月 中央公論からもらった新しい机を据える。昨年の実収入千百万円、税金六百万円。『女性に関する十二章』三十万部を超す。河出『伊藤整全集』全十四巻内容決まる。;四月 『ユリシーズ』1刊行、下巻翻訳のため中野の小父の部屋を借りる。学校、英語三年のクラスの申し込みが百九十人余なので抽選に。アインシュタイン死す。;五月 礼、前田外科で肺葉切除手術する。本郷の古本屋品川君来る。『日本文壇史』第三巻刊行。野尻湖畔に買った古家に行き、請負師に修理の見積りをさせる。 ほか)
[日販商品データベースより]一九五六年昭和三十一年(一月 カメラ、アルコ35を買う。芳賀義彦君が『日本文壇史』『伊藤整全集』の誤記、誤字の表を作ってくれる。百田氏追憶会を東中野モナミで行う。熱海で谷崎潤一郎との座談会。;二月 野間文芸賞選考委員になる。石原慎太郎来る。『小説の方法』と『小説の認識』訂正。マッキノンの息子に会う。田中西二郎に三万円貸す。;三月 明年、日本でペン大会開催。昨年の収入1300万円、所得税530万円。高見の女のこと。奥野健男の出版記念会。東京新聞が朝刊出しはじめる。娘を連れ妙高山にスキーに行く。;四月 高村光太郎死す。新宿で永松定の会。映画『火の鳥』月丘夢路主演で撮影進行中。高見、義秀、北原など女問題。文芸家協会、会計に問題発生。丹羽文雄、理事長となる。吉田絃二郎死す。;五月 前田晁喜寿の会。文芸家協会の教科書と経理の委員となる。岩波「思想講座」の会。日大金助町時代の会。米国、エニウェトク環礁で水爆実験。中公に「芸術は何のためにあるか」。 ほか)
チャタレイ裁判から文壇ゴシップまで、ファンにも専門家にも宝の山の伊藤整日記全8巻。第2巻は1955?56年の2年間。相変らず超流行作家・評論家の伊藤整氏は大忙しの日々。