[BOOKデータベースより]
敵の総攻撃を逃がれジャングルをひとりさ迷っていた。やがて、倒れかけた私の前に現れたのは…見たところ子どもの背たけほどのドングリだった。灰色、白、にぶい銀色、さまざまな色・形のドングリたちにとり囲まれると、私の体は宙に浮いた。―それは50年前、おじいちゃんが南洋の戦地で記した手帳に残された、あまりに奇妙な体験だった。
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戦争中に従軍していた島で、アメリカ軍から逃げ回っていたジャングルの中でおじいさんんが書きつづった記録が戦後50年たって手元に戻ってきました。
おじいさんは孫の圭をつれて、自分探しにでかけます。
50年の間の自分と社会の変化、変わることのない島の住人。
戦争の記憶と、その後の高度成長を感じることもできる本です。
しかし、この本の主題は自分さがし。
森の中での不思議な出来事。
ドングリになると、穏やかに暮らせるという世界。
怖さとあこがれを秘めた世界がありました。
これは心の奥底にもある世界でしょうか。
圭の体験を通して、自分を探し直す作品かと思います。
(ヒラP21さん 50代・千葉県 男の子14歳)
【情報提供・絵本ナビ】