すべてのひかりのために

仕入元在庫あり

著者:井上法子 
出版社:書肆侃侃房 地方・小出版流通センター
価格:2,000円

発売日:2024年12月
判型:B6変/ページ数:144
ISBN:9784863856516

内容情報(日販商品データベースより)

装幀 毛利一枝



栞 服部真里子 石松佳







――歌だけがある

発した〈人〉を離れた〈声〉は、

あわく、きらめき、たゆたいながら、

私でもあなたでもある誰かの心に着床し、

ただ〈歌〉として生きつづける。

小野正嗣(作家)







第一歌集『永遠でないほうの火』から8年

ひかりを纏う生の讃歌 無垢な声で紡ぐ、待望の第二歌集







《水際はもうこわくない 踏み込んで、おいで すべてのひかりのために》



《さみどりにさやぐさざなみ 風は火を、火は運命をおそれず生きて》





隠れて見えない世界の横顔を火花のように一瞬だけ照らし出す

井上の歌はいわば火花のための火打石なのではないか

――服部真里子







《ふりかえれば薔薇の園ごと消えていて、ひかりのなかに立ち尽くす風》



《風は光らずつぶさに生きてしぬために星だった/花だったぼくらは》







井上の歌は常に光の明滅を意味する

世界と人はその一瞬一瞬に交わり歌が生まれる

――石松佳

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