柴犬二匹でサイクロン
大前粟生第一歌集
著者:大前粟生
出版社:書肆侃侃房 地方・小出版流通センター
価格:1,700円
発売日:2022年04月
判型:四六判/ページ数:143
ISBN:9784863855144
お互いにワンパンし合う関係で倒れた場所を花園とせよ
『おもろい以外いらんねん』『きみだからさびしい』の大前粟生、初めての短歌集。
ひとつ読むごとに 自分の中の知らないスイッチが押されどこかで知らない窓が開くこの感情、どうすりゃいいの?
────岸本佐知子(翻訳家)
このお言葉、あのお言葉、お日柄によって「グッ心地」が変わりました。
────もう中学生(芸人)
【収録歌より】
この痣を月に結んで大丈夫とびひざげりの妄想をする
棺桶に詰められるならパフェに似た佇まいでと約束の夏
ポカリスエット突然に目減りして光の代わりに光が入る
晩年はふいに浮上すたとえば鳥たとえば歌の途中で焦げて
ほがらかな血液の流れ悲しみは取り除けないからめぐらしてみる