博多湾に霧の出る日は、
詩集
著者:田島安江
出版社:書肆侃侃房 地方・小出版流通センター
価格:1,905円
発売日:2002年12月
判型:A5/ページ数:109
ISBN:9784998067597
塩味にはいつも狂気の味がする
博多の街の空気にも
わたしのなかにも
ほんのりとした
潮の香りが含まれている
そしてなぜか
博多湾に霧が出ると
わたしには
人より多めの塩分が含まれてしまうと
男は言う
ピリッとした塩味が効いている
と言えば聞こえはいいが
実は
凶器を隠しもっているのではないか
と疑っているらしい
「博多湾に霧が出る日は」より