〈年報〉村落社会研究 第61集
いままで、村落社会研究では「生活維持」という視点による生活保障や、農山漁村に暮らす高齢者のケアといった問題に注目してきた。しかし、それらは狭義の福祉的課題しか取りあげていないといえる。
本書は、生活問題をより広くとらえ、人々の関係をもとに生まれた支援「農山漁村地域型インクルージョン」という概念をテーマに掲げた。事例として、農山漁村に暮らす被災者・高齢者・技能実習生をはじめとする外国人を取り上げる。彼ら彼女らに起きた生活問題に対して、地域社会ではどのような支援が生まれたのか、その支援を担う人々のエートスとしての感情・価値観・規範を探っていく。