入門講義 アニミズム
動物も川も人間も平等という知恵
人間だけが地球の主人ではない──。ベストセラー『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』で知られる大人気の人類学者が、動物や川、モノにも〈いのち〉や意思を見いだす人類に通底する世界観=アニミズムを、豊富な図版とともに、深くわかりやすく語る。アイヌの伝統的な儀礼、マリオ/ポケモン/ジブリ、AI、さらにボルネオの狩猟採集民まで、事例も多数解説。分断と不平等の時代を救う「古くて新しい」思考法を、現在形に再起動。
【目次】
はじめに
第一部 アニミズムの基本
第1章 アニミズムとは何か
第2章 アニミズムで常識をひっくり返す
第3章 なぜ今アニミズムなのか
第4章 アニミズム研究の歩み
第5章 実は身近なアニミズム
第二部 現代のアニミストたち
第6章 川に人格を与える法律
第7章 アニミズムを日本の経済資源に
第8章 『風の谷のナウシカ』にみる宮?駿のアニミズム
第9章 共異体に生きるネコ写真家・岩合光昭
第10章 ChatGPTに恋する人間──宮台真司のアニミズム的AI論
第11章 適切な意味における人間中心主義
第三部 アニミズムを深める
第12章 狩猟採集民の平等社会
第13章 「平等」に至る構造
第14章 「平等」を考える
第15章 テクノロジーの時代にアニミズムを活かす
あとがきにかえて