異文化接触時評
敗戦と「日本語放棄」の覚悟
日本の異言語教育、その未来を問う〓
戦前・戦中・戦後を駆け抜けた著者が、自身の体験と英語教育研究の歩みを通じ、日本人が歴史の転換点で外国語や外来文化とどう向き合ってきたのかを問い直す時評集。文科省の拙速な入試改革が招いた混乱、戦後に繰り返し現れる英語アレルギーや日本語軽視の数学教育、さらには「日本語放棄」論争まで、我が国に根深く横たわる言語政策の迷走を鋭く描き出す。過去の教訓を軽んじた末に繰り返される混迷の姿に浮かぶのは、「人は歴史から決して学ばない」という皮肉な警句である―。