声を聴くこと

ゆらぎと気配の弁証法

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著者:声の主体による文化・社会構築研究会 
出版社:春風社 
価格:3,500円

発売日:2025年10月
判型:四六判/ページ数:318
ISBN:9784868160502

内容情報(日販商品データベースより)

私は ここに います/いました

戦争、飢饉、災害、性暴力――災いを語ることも、それを聴くことも、難しい。社会に聴かれぬ人々がさらに透明化されてもなお、その声を聴くための視点を、文学・歴史学・哲学・演劇学・社会学など複数の領域から、論考・エッセイの形態で多角的に提示する。



[はじめに]より

みずからの解釈や合点を入れずに聴くことは、その語りの向こうに、飲み込まれ、途切れたあまたの人々のあまたの声があると知り、しかしそこに踏み入らず、ただ受け止める―そうした姿勢が問われる。そして、それは簡単ではない。掴めない焦りや不安、寄る辺なさに、聴き手は「ゆらぐ」。「ゆらぎ」は通過儀礼ではないため、一度痛い目にあったからもうわかった、などとはならない。聴くという営為は「ゆらぐ」ことそのものである。

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