クロノスとカイロス 2

仕入元在庫あり

著者:河野妙子 
出版社:書肆侃侃房 地方・小出版流通センター
価格:2,300円

発売日:2025年09月
判型:A5/ページ数:104
ISBN:9784863856967

内容情報(日販商品データベースより)

「青葉」



花は散り 

木々のみどりは深緑へと

その姿を変える

「行く春や 鳥なき魚の 目は泪」

千住 旅立ちの地 芭蕉の句が目に浮かぶ

弾き語りピアノ音が流れてきた

仙台・青葉城・杜の都 あの人はもういない

わたしの友が逝った

今年の春にまたもや ひとり

肉声を聞くことはもうできない

ああ、涙がにじむ 夢でお逢いしましょう

花は散り 

木々のみどりは深緑へと

その姿を変える

「目に青葉 山ホトトギス 初鰹」素堂

季と

節き

はめぐりまた 夏が来る

2025.5.20







過去から未来へ、昨日 今日 明日へと一定方向で流れる客観的な連続した時間、クロノスの時。忘却と想起が、はたまた着想が浮かぶ心の内面の世界に貌を覗かせ、拡散する時間をカイロスと呼びましょう。一瞬や人間の主観的― 心理的な意味時間、カイロスの時です。「エクリール 書くこと」は「時の中で生きるわたしがあなたに出会う」そのことを望んでの行為かもしれません。『クロノスとカイロスU』は、第三詩集に続いて画家の松永安正氏が彼の傑作「スペインの風景」画を寄せてくださった。コラボレーション……です。(あとがきより)

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