水かげろう
原爆/戦争の文学 長崎から反照することば
著者:田中俊廣
出版社:書肆侃侃房 地方・小出版流通センター
価格:2,300円
発売日:2025年09月
判型:四六判/ページ数:312
ISBN:9784863856950
廃墟の淵から立ち上がる伝言
遠くて近い被爆80年
小説、詩、短歌、俳句、評論のことばは、作者自身が自らの内部深くへ反照させた成果である。
今年、2025年は昭和100年、被爆/戦後80年。世界史上初めての原爆被災と十五年戦争にまつわる論考やエッセイを収録。
長崎を拠点に、原爆/戦争文学の作者のことばを読者へ届ける1冊。
「原子野からの問い」として、佐多稲子、林京子、青来有一、山田かん、竹山広、松尾あつゆき、森澄雄、金子兜太、原民喜ら、「戦中/戦後を生きる思想」として、伊東静雄、茨木のり子、井上良雄、近藤芳美、石田波郷、加藤楸邨、藤田嗣治ら、「絶望と希望」として、大江健三郎、魯迅、林京子らに焦点を当てる。
文学作品を鑑賞し論じることは、惰性に陥りがちな思考に刺激を与え、新たな活性化した認識へ導いてくれる。小説、詩、短歌、俳句、評論のことばは、それぞれ作者自身が自らの内部深くへ反照させた成果である。その結実は解読者や評者へと反照し、さらに、本著を手にしてくれる読者へと反照する。