親鸞の成仏道 改訂版
「証」の二重性と「真実証」
釈尊の覚りと、親鸞の真実証はどのような関係にあるのか。仏教思想に対する広い視野と深い洞察を持つ著者にしかなしえない、覚りの本質を具体的に明らかにする本格的な論考。
《目次》
はじめに――念仏と成仏――
序章 釈尊における「証」について
一、縁起の道理
二、縁起と涅槃
三、大般涅槃(滅度)
四、釈尊の入滅
第一章 証の二重性
一、証と証果
二、「証」から「証果」への成仏道
第二章 必至滅度の願
一、「真実証」を顕す
二、正定聚と等正覚
三、信の成仏道
四、助顕文
五、「引証文」管見
第三章 煩悩成就の凡夫・生死罪濁の群萌
一、「愚」の自覚
二、「悪人」について
三、難思議往生
四、浄土と穢土
第四章 往相回向の心行
一、回向思想
二、二種の回向
第五章 還相回向
結章 「証」についての決判
一、行証久廃
二、証道今盛
おわりに――往生と浄土――
あとがき
索引