アメリカの黒い傷痕
〈生態〉としての人種と文学の潜勢力
政治的争点化を逃れた〈エコロジー〉としての人種を思考する文学論
なぜ人種問題は政治では片付かないのか。なぜそれには常に根本的な手当てが与えられず、無尽に新たな噴出を繰り返すのか。いま生起しているこの生/身体と、違った生/身体は、本当になかったのか、あるいはもうないのか――。合衆国内の作家たちが人種を人間の問題として抽象的に熟思してきたテクストをつぶさに検討することで、政治的争点化を逃れた〈エコロジー〉としての人種を思考し、人種が「書く」アメリカを見据える、画期的な文学論。