生きる力を見つけた親子登山
こんな時代だからこそ、山に登ろう。山に登れば、親も育つ、子も育つ!
経験ナシ、知識ナシ、体力ナシの3無し超インドア派のアラフォー母が、ひょんなきっかけから8歳と5歳の息子を連れて登山を始めることになった。気ままに登ろうと近所の低山から始めた時は、まさか10年後、このメンバーで一般登山道では最難関という剱岳を目指すことになるなんて、想像すらしていなかった。
山は、親子が見たこともないような過酷な姿をあらわす。死ぬかも知れない瞬間もある。3人だけの密室でもある登山中に、激しい兄弟ゲンカさえ起きる。極限の疲労の中で、母は自分の未熟さに気づかされてゆく。親子登山は、子どものためにあったというより、むしろ親としての私の在り方に大きな変化をもたらすものとなった――