季刊民族学 192(2025 Apr.)
ヒップホップは、1970年代のニューヨークでアフリカ系アメリカ人やラティーノたちのローカルな文化活動として始まり、いまや世界じゅうのストリートを席巻している。本特集では国立民族学博物館の特別客員教授を務めるラッパーのダースレイダー氏の責任編集により、非欧米圏においてさまざまな言語でプレイするラッパーたちに焦点を当てる。本場から遠く離れ、文化も異なる辺境の地でラップをする意味とは何か。彼らがいかに、言葉の意味を反転させて使う「逆転の哲学」を武器に闘っているのかをレポートする。