日本語における一字漢語サマ名詞の研究
「式」と「体」の用法史
文献調査に基づく豊富な実例をふまえ、中世以降の通時的な全体像を描き出す
漢語出自ながらも、年月を掛けて日本語に溶け込み「これしきの」「ありていに」「世間体」ほか多くの語を生んだ「式」と「体」。接尾語用法や熟語形成を含めたさまざまな用法を体系的に整理するとともに、視覚で捉えたサマを言い表すことの本質についても明らかにする。接尾語、形式名詞、文末名詞、包摂性、江戸語、俗語、流行語、平成・令和の新用法、意味論、社会学、社会思想史……多方面の研究に接続する「サマ名詞論」待望の書。