一般言語学から見た日本語の音韻構造
モーラ、音節、音楽と言葉の関係(テキストセッティング)、プロミネンスの衝突を俎上にあげ、東京方言以外の方言にも視野を広げて日本語の音韻構造を明らかにする。「一般言語学から見た日本語の音声」シリーズ3部作の最終巻。
【まえがき】より
本書は「一般言語学から見た日本語の音声」シリーズ(3部作)の3巻目として上梓するものである。このシリーズでは、まず2021年に『一般言語学から見た日本語のプロソディー』を、続いて2023年に『一般言語学から見た日本語の語形成と音韻構造』を刊行した。いずれも一般言語学の知見を取り入れて、日本語の音韻現象と音韻体系を日本語のウチとソトから分析したものである。第3巻となる本書でも、引き続き一般言語学の視点から日本語の音声現象を分析した。今回は前2巻で取り上げることができなかったテーマ――モーラ、音節、音楽と言葉の関係(テキストセッティング)、プロミネンスの衝突――を俎上にあげ、東京方言以外の方言にも視野を広げて日本語の音韻構造を明らかにしようとしたものである。