「できる」依存症社会
ArtーScience Link Worker(マスオさん)
著者:富田直秀
出版社:講談社エディトリアル
価格:800円
発売日:2025年03月
判型:四六判/ページ数:100
ISBN:9784866771625
「おとなはバカだ」と
泣いていたころのあなたに
この本をささげます。
みーんな「はだかの王さま」なのに、
だーれも「王さまは はだかだ」って言わない。
わかっていないのに、わかっているように見える技術、できないのに、できているように見える技術。そんな技術に囲まれて、私たちはみんなが「はだかの王さま」になっているのかもしれません。
これがながくつづくと、私たちは本当は自分はなにができるのか、なにがしたいのかを見失ったまま、やみくもに評価や充実感を求める「できる」依存症におちいるのだと思うのです。
全身をつかって、みる・きく。そんなあたり前のコトがむずかしい時代になってきました。目的や意味が、みて・きいて、感じるより先に言葉であたえられて、「できてしまう」現代社会。
このおかしさに気づくことができるのは、「おとなはバカだ」と泣いていた子どものころのあなたなのだと思うのです。
【この本を彩ったKuwa.Kusuより】
荒々しい言葉の塊が打ち砕かれている。
思考し、言葉を形にし書き記し物質にし、
そして、その塊を本書で易々と打ち砕く。
世代を問わずグレることをよしとし、
「おとなはバカだ」と、なおひではいう。