戦前期日本の学閥ネットワーク
慶應義塾と企業家
慶應義塾で同窓関係にあった経営者の活動に焦点を当て、鉄道・銀行・保険等の事業展開を明らかにする。明治期から昭和戦前期にかけての企業家ネットワークの事例研究。
[目次]
序章 学閥ネットワークに関する経営史研究の意義と課題
第T部 企業経営と学閥ネットワーク──ヒトとビジネスをつなぐ
第1章 高等教育機関による実業界への人材供給と学閥――慶應義塾の事例
第2章 豊国銀行の設立と展開――濱口吉右衛門による銀行合同
第3章 千代田生命保険の創業と“堅実主義的”経営――門野幾之進による後発保険事業の経営
第4章 玉川電気鉄道の開業と事業展開――津田興二の鉄道経営
第U部 地方資産家の企業家ネットワーク――地方と中央をつなぐ
第5章 地方資産家の企業家活動と有価証券投資――伊東要蔵と学閥ネットワーク
第6章 経営危機下の地方銀行改革――三十五銀行の不良債権処理問題
第7章 浜松鉄道の建設とその経営――ローカルネットワークの活用
終章 「学閥」の時代――ネットワークがつないだもの
あとがき
参考文献
人名索引