0の裏側

数学と非数学のあいだ

仕入元在庫あり

著者:中沢新一 千谷慧子 三宅陽一郎 
出版社:コトニ社 トランスビュー 八木書店
価格:2,500円

発売日:2025年03月
判型:四六判/ページ数:184
ISBN:9784910108216

内容情報(日販商品データベースより)

★レンマとロゴスを超越するあたらしい「知」のあり方★



哲学的人類学者【中沢新一】と、

現代的集合論を専門とする数学者【千谷慧子】と、

数理科学が専門で東洋思想にも深い理解をしめすAI開発者【三宅陽一郎】が、

西洋的論理と東洋的思考とを行き来しながら、

「理性」と「直観」のあいだに拡がる

未開拓の「思想」の領野を切りひらく!



[中沢新一「はじめに」より]

 「月の裏側」とは、実在しているのに見ることのできないもの(こと)を象徴する言葉である。太陽に照らされている側は見えるのに、その裏側は地球からは見えない。しかし見えないからといって、実在していないわけではない。(…)

 そこからの連想で、私たちは「0の裏側」という言い方によって、実在しているのにもかかわらず、理性で理解しつくすことのできない、数学的世界のいわば「裏側」の光景のことを表現しようとしたのである。(…)

 私たちは、お互いが得意とする表現手段を用いて、数学的世界の「裏側」への道案内の本を書いてみようと、考えるようになった。(…)



[編集者のことば]

 哲学的人類学者・中沢新一さんと、現代集合論を専門とする数学者・千谷慧子さんと、数理科学が専門で東洋思想にも深い理解をしめすAI開発者・三宅陽一郎さんの共著『0の裏側――数学と非数学のあいだ』がついに発売されました。

 2019年、中沢さんは『レンマ学』(講談社)という傑出した一冊の本を出版します。

 千谷さんは、その『レンマ学』を読み大いに刺激を受け、このとき現代集合論が進化をとげる先にある「未知の理念」の存在を直観します。

 と同時に、自分の探求にはまだ先があることを確信します。

 千谷さんは90歳をこえてなお、かくしてふたたび数学における大冒険をスタートさせるのです。

 本書は、こうした千谷さんのあくなき情熱に、中沢さんと三宅さんがこたえることによって生まれました。

<< 前のページへ