望ましい社会を求めて わたしの遺言
〓〓本書、はじめにより
「質素だが、幸福感がみなぎる社会」……。これはホセ・ムヒカ氏(元ウルグアイ大統領、社会主義者)の考え方をヒントにして、私が現在抱いている社会主義のイメージである。このような社会を模索している若い人たち(四十代以下)に対して七十歳を間近にした私が、提起できそうな旧くて新しいテーマを選んだ。
第一部では、私が関わってきた一九八〇年代の諸運動を通じて、自分で考え感じたことを紹介した。これらの運動は現在も行われているが、勝利したものは極めて少ない。
第二部では、私が選んできた様々な本(ぜひ皆さんにも目を通していただきたい)をタタキ台にして、資本主義を克服し、新たな社会主義を模索してきた私のアプローチを紹介した。
第三部では、一九九〇年以降に私が行ってきた病院勤務などを通じて、日本の医療を根本的に見直して改革するためのエッセンスを紹介した。残念なことにここで私が提起してきた課題のほとんどが現在も残ったままだと感じている。