春の台

歌集

やまなみ叢書 第107篇 
仕入元在庫あり

著者:上田貴代 
出版社:書肆侃侃房 地方・小出版流通センター
価格:2,000円

発売日:2024年11月
判型:B6変/ページ数:192
ISBN:9784863856523

内容情報(日販商品データベースより)

《流れゆく老いの暮しのアクセント「春の台(うてな)」は真っ赤な椿》



心臓を患う夫との尺八と筝の二重奏

子供や孫たちとの歳月に

登山や自然観察などから生まれる歌が寄り添う





【収録歌より】

泡立ち草の黄の帯すすきの白き帯宝満の土手に秋はとどまる

チェーンソー聞き続けたる晩年の父親の耳遠くなりたり

子の声を聞きたき日には亡き母もかくありしかと思ふ 立秋

ふるさとで迎へし朝のまどろみに聞きなれし母の雨戸くる音

何もいらぬ十分食べたと食を辞し九十二歳の母は逝きたり

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