政治家はなぜ「粛々」を好むのか

漢字の擬態語あれこれ

草思社文庫 えー2ー3 
仕入元在庫あり

著者:円満字二郎 
出版社:草思社 
価格:1,000円

発売日:2024年08月
判型:文庫/ページ数:264
ISBN:9784794227386

内容情報(日販商品データベースより)

「粛々」は、もともと中国の古典では「鳥のはばたき」や「寒風の吹きすさび」を表すことば。
それがなぜ、日本に溶け込む過程で、現代の政治家が「法案を粛々と否決する」などと
好んで口にすることばへと変化していったのか。
古代中国から現代日本へと至る、漢字の擬態語の日本語化の歴史を
中国古典にまで掘り下げてたどる。

<内容より>

プロローグそのことばはどこから来たか?

第1章漢字の擬態語?入門
1 お堂と「堂々」は関係あるか?
2 鐘は「丁寧」に叩きましょう
3 「揶揄」が「手」へんである理由
4 漢字の擬態語?を眺め渡す

第2章中国語から日本語へ
1 「逍遥」を楽しむ男たち
2 酒飲みは「酩酊」、お年寄りは「矍鑠」
3 日本の馬は「蕭々」とは鳴かない
4 高音は夜、「切々」と響く
5 どれを選ぶか「逡巡」しつつ

第3章受け継がれることば?
1 「悠々」としていても見つからない
2 風にまかせて「飄々」と
3 あの大声には「辟易」するなあ
4 オレたちとの違いは「歴々」としている

第4章変化の中のきらめき
1 人びとが「?剌」とし始めたころ
2 否定できない「齷齪」とした現実
3 政治家が「粛々」を好むわけ
4 最後の最後に「颯爽」と登場?

エピローグ ことば?の大河のほとりで

<< 前のページへ