koro

歌集

仕入元在庫あり

著者:榊原紘 
出版社:書肆侃侃房 地方・小出版流通センター
価格:2,100円

発売日:2023年08月
判型:B6変/ページ数:208
ISBN:9784863855885

内容情報(日販商品データベースより)

眼の奥に錆びた秤が一つあり泣けばわずかに揺れる音する





『悪友』で熱烈な支持を集める著者の、無二の進化を遂げた渾身の第二歌集。





【栞文より】



「救われたくない。ゆるされたくない。そう何度も叫んでいる。(中略)できれば全て脱ぎ捨てたいのだ。そうすればふたたび穢れず生きていける」(江戸雪)



「榊原の美意識は現代短歌において実に独自性が高い。そしてその根底には、神秘への思慕がある」(黒瀬珂瀾)



「この作家の器の大きさに感嘆した。自在な言葉が相応な重さを持って宇宙の謎に拮抗している。人間が人間である悲苦から逃げることなく、現代人の知性によって真っ向から対峙している。(中略)怖るべし・怖るべし・怖るべし」(水原紫苑)







【収録歌より】



銀漢に表裏があれば手触りは違うのだろう 指輪を外す



百合のように俯き帽子脱ぐときに胸に迫りぬ破約の歴史



額縁を焼(く)べてきたかのような貌ゆっくり上げてただいまと言う



ボトルシップの底に小さな海がある 語彙がないから恋になるだけ



ヘアバームのくらいにおいだ泣くのなら最初の一粒から見ていたい







【栞】



江戸雪「滅びの思考」



黒瀬珂瀾「かずかぎりなきあなたとわたし」



水原紫苑「宝剣の一行」

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