思春期のしんどさってなんだろう?
あなたと考えたいあなたを苦しめる社会の問題
友だち、学校、家、自分自身……中高生の悩みは「思春期」だから? それとも自分のせい? スクールソーシャルワーカーの著者が中学生の素朴な疑問から考える。シリーズ第19弾。
【著者からのメッセージ】
思春期は難しい年頃だ
そう言われたり、言ったりしたことはないでしょうか。
思春期に子どもたちが抱くもやもや、しんどさ、イライラ。その難しさは「思春期」のせいでしょうか。ルッキズムや性差による役割の押し付け、理不尽な校則や指導、いじめ、環境による機会の格差……子どもたちをしんどくさせる要因は、実は世の中の側にあります。思春期の中にある子どもたちには「そのしんどさはあなたのせいじゃない」と、そして子どもと関わる大人たちには思春期のせいにせず子どもたちが見ているものを一緒に見てほしいと、そう伝えたくて書きました。
【著者プロフィール】
鴻巣麻里香
KAKECOMI代表。精神保健福祉士、スクールソーシャルワーカー。1979年生。外国にルーツがあることを理由に差別やいじめを経験する。ソーシャルワーカーとして精神科医療機関勤務、東日本大震災の被災者・避難者支援を経て、2015年非営利団体KAKECOMIを立ち上げ、こども食堂とシェアハウスを運営している。共編著に『ソーシャルアクション! あなたが社会を変えよう』(2019年、ミネルヴァ書房)。